2019年07月01日(月) 落第しそうだ
早いもので、今年も半年が終わった。途中で平成から令和になったので、書類の年月日が間違ってばかりで困ったものだ。この際、やはり西暦が良いと感じる事しきりである。
毎年のことだが、6月は学校検診とその後始末で書類書きが増える。右写真の足型は何のことだか分かるだろうか?生徒をこれに沿って進める方向指示器のような指標である。
最後の横向きの所で私の“作業”、右耳⇒左耳⇒ここで生徒を正面に向けて右の鼻⇒左の鼻⇒口、が順番で行われる。1人20秒程度。午前中に400~500人の見るための工夫である。
まず生徒の右腕を掴んで呼び寄せ、終わると肩かお腹を一押しする。そうでもしないとなかなか動いてくれない。担任の先生は、しばしば生徒に向かって「うるさい。黙れ!静かに!!」と叫んでいるが、聴診ではなく視診ですむ耳鼻科検診では、そんなことよりスムーズに生徒を移動させてほしいなあと、心の中で呟いている。
終了の頃には私の左腕と目が、そして頭の中もボワンと鈍くなっている。毎年の恒例行事ではあるが・・・。「もう学校医は辞めさせてくれ。」とぼやく高齢の耳鼻科医も少なくない。
7月14日、市内のきらりホールで第13回鎌ケ谷市医師会定期音楽会が開催される。自慢じゃあないが、私は第1回から参加している。
が、それだけやっても進歩の形跡は一向に見当たらない。
今年の演目がこのカノンという曲で、「華麗なるピアニスト~ステージを彩る豪華アレンジ~」というシリーズの曲集の中の一つだ。しばしばCMでも流れているので、メロディなら誰でも聞いたことがあるはずで、出だしは比較的簡単なのだが、編曲が変奏曲風で繰り返しなど一切なく、最後の5小節がこれだ!
先程の練習ではたまたま上手く弾けたが、周りに誰もいないからだ。1人でも聴衆がいれば実力は半減し、10人いたらもう目も当てられない。
定期音楽会といえばちょっと楽しそうな響きもあるが、私にとっては定期試験の様な気分だ。「不可」「絶望」「落第」、大学を卒業して何10年にもなるのにそんな言葉が脳裏をよぎる。